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高齢者は運動習慣があったほうが良い?

高齢者の運動習慣はメリットがいっぱい

習慣的な運動は、高齢者にとってさまざまなメリットがあります。しかし、体の痛みや体力の衰えから、運動に不安を感じている人も多いのではないでしょうか?まずは今回、高齢者が運動をすることのメリットについて紹介します。

①筋肉量の維持
加齢によって筋肉が衰えると、持久力が低下して疲れやすくなる、活動量が減少するなどの変化が起こります。この状態は虚弱を表す「フレイル」と呼ばれ、要介護状態を引き起こす原因の一つです。
筋肉量を維持・増加させるには、筋トレが必要です。また、高齢者はウォーキングなどの有酸素運動を合わせて行うことが筋肉の合成に効果的といわれています。

②骨粗鬆症の予防
運動は骨密度にも関係し、骨粗鬆症の予防に役立ちます。骨密度を増加させるために必要なのは、縦方向の物理的な刺激です。水中運動よりも、陸上で行うウォーキングやジョギング、筋トレなどで骨粗鬆症の予防効果が期待できます。
骨粗鬆症になると骨がもろくなり、転んだりぶつけたりすることで簡単に骨折してしまいます。骨粗鬆症による骨折も、要介護状態を招く原因の一つです。

③腰痛や膝痛の予防・改善
腰や膝が痛いからといって安静にしていると、筋力が低下し関節も固くなるため、さらに負担が増して痛みが悪化します。体操やストレッチなど、無理のない範囲で身体を動かし、筋力を維持することが重要です。また、運動すると血流がよくなるため、腰や膝の痛みを和らげる効果も期待できます。
高齢者の腰痛や膝痛は歩くのを億劫にさせ、活動量の減少によって運動機能の低下や体重増加を引き起こします。また、外に出なくなることで精神的・社会的な衰えにもつながります。

④生活習慣病の予防・改善
糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病は、肥満が原因の一つです。運動によって消費エネルギーが増え、体重や内臓脂肪量が減少することで、肥満の予防や改善につながります。また、それぞれの生活習慣病の改善にも関係することが知られています。

⑤免疫力の向上
運動することで血行がよくなり、免疫細胞が活性化するため、免疫力の向上につながります。さらに、適度な運動は肺や心臓を強くし免疫力を向上させるので、風邪や高齢者に多い肺炎の予防にも役立つでしょう。

⑥認知症の予防
運動によって脳の血流や酸素供給がよくなることで認知機能が改善し、高齢者の認知症の発症を予防することが知られています。毎日単一の同じ運動だけをするのではなく、筋トレや有酸素運動などさまざまな種類の運動を組み合わせて行うとより効果的です。

⑦精神が安定する
ウォーキングや体操など一定のリズムで行う運動は、脳内のホルモンであるセロトニンの分泌を促す働きがあり、精神の安定につながります。また、運動によって体力や体型、健康状態に自信がつくことも気分の向上に役立つでしょう。

いかがでしょうか。次回は、高齢者が運動をするときの「時間」や「頻度」の目安について紹介します。